この記事は, 2005年11月10日 21時22分 に加筆されています。
『大正新修大蔵経』を片手で持ち歩く。古の三蔵にしてみれば夢のような話でしょうが,現在ではノートパソコンさえあれば簡単です。CBETA(Chinese Buddhist Electronic Text Association:中華電子佛典協會)で公開されている『大正新修大蔵経』のデジタルデータは,CDたった一枚分の容量でしかありません。
この記事では,CBETA CDに付属の大蔵経検索ソフトCBETA Reader(以下,CBReader)のインストール方法を紹介します。
CBETAとは何か?
CBETA(Chinese Buddhist Electronic Text Association:中華電子佛典協會)は,1998年に台湾大学を中心に生まれた団体です。個人が入力していた『大正新修大蔵経』のデジタルデータを集め,校訂し,無料で公開するのが目的でした。現在では,『大正新修大蔵経』の印度・中国撰述部の全て(1~55巻と85巻)と『卍続蔵経』の一部が公開されています。
日本にも同じような組織SATがあります。こちらからは『大正新修大蔵経』の日本撰述部がダウンロードできます。
CBReaderとは何か?
CBReaderは,CBETAの大蔵経を便利に利用するためのソフトウェアです。次のような機能を備えています。
- 全文検索
- 校訂情報の表示
- 梵字や白描図像の表示
- 経文を縦書き表示

CBETA CDをダウンロード
CBReaderを使う前に,CBETA CDを手に入れる必要があります。手元にない方は,こちらのページからダウンロードしてください。日本からは,香港のサーバ(漢文電子大藏經系列)に接続すると一番速度が出るようです。ファイルサイズが600M bytesを超えているため,回線状況によっては何時間もかかります。
既にCBETA CDをお持ちの方は,パソコンのCD/DVDドライブに入れ,こちらへ進んでください。
インストールする前に
ダウンロードしたファイルのプロパティを見てください。「ファイルの種類」が「ISO ファイル」になっているはずです。これは,CD-ROMの標準ファイルシステム「ISO 9660」でフォーマットされたファイルであるということを指します。ようするに,国際規格に準拠したCDデータということです。
「ISO ファイル」はそのままでは使用できませんので,次の2つのうち,どちらかの方法でデータを取り出す必要があります。
- CD-Rに書き込み,CBETA CDを作る
- 仮想的に作ったCDドライブに読み込ませる
1.はCD-Rの書き込みに対応したドライブとCD-Rメディアが一枚必要です。ドライブに付属のソフトウェアを使えば簡単に作成できるでしょう。2.は,専用のソフトウェアを用います。この記事では,2.の方法を紹介します。
仮想的に作ったCDドライブに[ISO ファイル]を読み込ませる
Daemon-Toolsというソフトウェアを用います。こちらからダウンロードしてください。
ダウンロードが終われば,インストール作業に移ります。ダウンロードしたファイルをダブルクリックし,インストーラを起動してください。
警告が出てインストールが始まらない場合は,MicrosoftのサイトからWindows Installerをダウンロードする必要があります。
起動しましたら,指示に従い[Next]をクリックしていってください。

[Next]を何度か押していくと,次のようなダイアログが表示されます。[Yes]をクリックし,Windowsを再起動する必要があります。

再起動すると,赤いアイコンがタスクトレイに表示されているはずです。そこを右クリックし,[Virtual CD/DVD-ROM]→[set number of devices…]→[1 drive] を選択します。

次に,同じアイコンを左クリックし[Device 0: …] を選択します。すると,[Select new image file …] というタイトルのファイル選択ダイアログが開きます。ここで,最初にダウンロードしたISOファイルを選び[開く(O)] を押します。

以上でCBETA CDを読み込む準備が整いました。下のような画面が立ち上がれば成功です。

CBReaderのインストール
ここからはCBReaderのインストールに移ります。[Install CBETA Tripitaka]をクリックすればインストーラが起動するので,しばらく指示に従ってください。

途中,[Full Setup] か [Minimum Setup] かを尋ねられます。ハードディスクに空き容量が多い場合は,[Full Setup]を選択してください。毎回CD-ROMを入れる必要が無くなります。
| Full Setup | Minimum Setup | |
|---|---|---|
| FAT(Windows98,MEなど) | 1.26G bytes | 456M bytes |
| NTFS(Windows2000,XPなど) | 974M bytes | 198M bytes |

ファイル数が多いため,インストールに時間がかかります。のんびり待ちましょう。
下のような画面が表示されればインストール成功です。

ここまで終われば,Full Setupを選んだ方はCBETA CDを取り出しても構いません。
Daemon-Toolsを使ってインストールしている場合は,タスクトレイのアイコンを左クリックし,[Unmount all devices]を選択します。これで,CDの取り出しと同じ操作をしたことになります。
CBReaderを起動してみる
早速[スタート]メニューからプログラムを起動してみてください。[CBETA Tripitaka…]→[CBETA Reader]です。
すると,最後の設定が待っています。

これは,訂正されたテキストを表示するか底本のままで表示するかの案内で,エラーではありません。CBETAは,何度かの校訂作業を経たのち,前後の文脈から明らかな誤りだと判断できた文字を訂正しているようです。こうした文字の表示に関する選択肢が3つ用意されています。
- Correction
- 訂正した文字のみを表示
- both [original text>correction]
- 訂正した文字と底本の文字を表示
- the original text
- 底本の文字のみを表示
この設定はいつでも変更できるので,ここではboth [original text>correction]を選択し,[Never show this hint again]の横にチェックを入れて [OK] をクリックしてください。
以上の操作で,CBReaderのインストールと初期設定が終了しました。あなたのコンピュータで『大正新修大蔵経』の印度・中国撰述部,および『卍続蔵経』の一部が閲覧できます。
CBReaderの使い方について
長くなってきたので,後日別の記事で紹介します。

先日はお世話になりました。
こういったことができるんですね。
デザインもすっきりしていて綺麗ですね。
またいろいろ聞かせてください。
こちらこそお世話になりました。
ミッセイさんから良い刺激を受けたおかげで発表テーマの整理がつきました。そしてなにより楽しかったです。
今度会うときまでには,もう少し熊楠の勉強をしておきます。
こちらの説明画面にあるような活字で表示するのには、
どのように設定したらよいのでしょうか。
この字体はずいぶん読みやすいので、そのように表示したいのですが。
返信,遅くなってすいません。
台湾のArphicという団体が無償で公開している文鼎フォントを使っています。
ftp://core.ring.gr.jp/pub/GNU/non-gnu/chinese-fonts-truetype/
設定は,フォントのインストール後Internet Explorerのメニューから
[ツール]→[インターネットオプション]→[フォント(N)…]を開き,
【言語セット】繁体字中国語
【Web ページ フォント】AR PL KaitiM Big5
とすると,CBETAReaderも上のような表示になります。
Arphic
http://www.arphic.com.tw/jp/home.html
ご返信有難うございます。
フォントのインストールには、それようの圧縮解凍のツールがいるようですが
無料配布されているものはありませんでしょうか。
何度もお尋ねしてお手数をお掛けしますが、宜しくお願いいたします。
ありがとうございました。
解決いたしました。