チベット文字はユニコードで定義されているため,最近のコンピュータでは簡単に,かつ無料で表示・入力ができます。
ここでは Windows 2000/XP/2003/Vista + Microsoft Word 2000/2002[XP]/2003/2007 でチベット文字を取り扱う方法を紹介します。
Windows 95/98/Me や Microsoft Word 98 をお使いの方は対象外です
チベット文字の表示
1. フォントの入手
チベット文字を表示するためには,まず,フォントをインストールする必要があります。
チベット文字フォントと呼ばれるものはいくつかありますが,ユニコードに対応しているのはわずかです。有名なのは次の3つ。
| フォント名 | 製作者 | 特徴 |
|---|---|---|
| 1. Jomolhari | Chris Fynn | 読みやすい。 |
| 2. Tibetan Machine Uni | THDL | 標準的な字体。 |
| 3. Microsoft Himalaya | Windows Vista に付録 | 線が細い。 |
1.,2. は無料で入手でき,3. は Windows Vista に標準で搭載されています。Windows 2000/XP/2003 を使用している方は 1. や 2. をダウンロードして,解凍して出てきた[*.ttf ファイル]を[フォントフォルダ]に移動してください。
2. uniscribe の更新(Microsoft Word 2000/2002[XP] を使用している場合のみこの作業が必要)
uniscribe とは,ユニコード文字の中でも合成が必要な文字(デーヴァナーガリーの母音記号やチベットの有足字,日本語の濁点など)を正しく合成させて表示するプログラムです。チベット文字の合成に対応した uniscribe が公開されたのは2003年?(バージョンは1.453.3665.0)ですので,それ以前に発売された Microsoft Word 2000/2002[XP] では文字が正しく表示されません。
Microsoft Word 2000/2002[XP] でユニコードなチベット文字を表示するには, uniscribe を更新するか,新しいバージョンの Word を購入する必要があります
そこで,ここでは Microsoft が無料で公開している Word 2003 Viewer というソフトウェアから,チベット文字に対応した uniscribe を取り出す方法を紹介します。Word のバージョンが 2003 より新しい場合,この作業は必要ありません。
2.1. Word 2003 Viewer から uniscribe を取り出す(ちょっと面倒です)
- Word 2003 Viewer をダウンロードする
ここから Word 2003 Viewer をダウンロードしてください。
- wdviewer.exeを実行し,インストーラの指示に従う
ダウンロードした wdviewer.exe ファイルをダブルクリックし,実行してください。
- Word 2003 Viewer の uniscribe をマイ ドキュメントに送る。
マイコンピュータを開き,Cドライブ(適宜 Windows をインストールしているドライブに読み替えてください)内のProgram Filesを開いてください。もし,「ファイルは表示されていません」という画面が現れた場合,[このフォルダの内容を表示する]をクリックします。次に,Common Files → Microsoft Shared → OFFICE11と辿ってゆき,USP10.DLLというファイルの上で右クリックします。現れたメニューから[送る] → [マイ ドキュメント]を選択してください。この USP10.DLL が uniscribe ファイルです。
以上でチベット文字に対応した新しい uniscribe がマイ ドキュメントにコピーされました。
2.2. Microsoft Word 2002 に新しい uniscribe をインストールする(簡単です)
Microsoft Word 2002 を使用している方は,2.1. でマイ ドキュメントにコピーした USP10.DLL を C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\OFFICE10\ フォルダにコピーしてください。これで,Word 2002 はチベット文字に対応します。
2.2′. Word 2000 に新しい uniscribe をインストールする(面倒です)
Word 2000 を使用している方は,Windows 全体の uniscribe を更新する必要があります。方法は以下の通り。
- 2.1. でコピーしたマイ ドキュメントの USP10.DLL を USP10.new という名前に変更する。
- USP10.new を C:\Windows\System32\(適宜自分のシステムフォルダに読み替えてください)フォルダに移動する。
- Windows を再起動し,Windows が起動し始めた瞬間に[F8]キーを押し,回復コンソールを開く。
- 回復コンソール上で,
cd /windows/system32 (適宜自分のシステムフォルダに読み替えてください) ren usp10.dll usp10.old ren usp10.new usp10.dll exit
と入力する。
以上で Windows 全体の uniscribe がチベット文字に対応します。この方法で uniscribe を更新すると,Word の他に,メモ帳や Internet Explorer など多くのソフトウェアで正しくチベット文字が表示されるようになります。もし,これらのソフトウェアでもチベット文字を使用する場合は,Word のバージョンに関係なくこちらの方法をお試しください。
以上で,ユニコードなチベット文字を表示する準備ができました。
チベット文字の入力
Windows でチベット文字を入力する場合は,tise というプログラムが便利です。
こちらから tise をダウンロードし解凍して tise.exe を実行してみてください。
[タスクバーの通知領域](画面右下)に
← このようなマークが表示されている時はチベット語入力モード,
← この場合は日本語入力モードです。
あとは,チベット語入力モードの時に拡張 Wylie 方式(Extended Wylie Method)で打ち込むだけでチベット文字が入力できます。
拡張Wylie方式については,THDL の Teaching THDL Extended Wylie を参照してください。

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